14 | 15:石碑1:聡き神凪、輝ける逆鉾を以て太平を導かん。 いずれ来る猛き王の御世に、我が治世より眠りし偉勲を蘇らせんと、稀代の神凪の献身をここに刻む。(桃園穂鳥)(2021/03/19 22:37)
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13 | 石碑2:天より授かる才が公平でないのは、神に選ばれしルシスの王とて例外ではない。 不幸なことに、わが身は武の才に恵まれなかった。 幸運なことは、我が治世に彼女が共にあったことである。(桃園穂鳥)(2021/03/19 22:35)
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12 | 石碑3:我が治世は、シガイの攻勢に晒されてきた。 自ら先鋒に立って軍を率いる先王とは異なり、我が戦いは、後陣から拙い命令を下すばかり。 勝利の多くは『御使』と謳われる神凪の助力が為してきた。(桃園穂鳥)(2021/03/19 22:34)
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11 | 石碑4:当代の神凪は、歴代随一とされる才分を備えていた。 力だけでなく人格にも優れ、諸国を巡って人々を恐怖と苦痛から救う様は、まさしく地上を照らす両曜であった。(桃園穂鳥)(2021/03/19 22:30)
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10 | 石碑5:先史遺構の調査隊が壊滅したとの報せに、脅威との危うい均衡が崩れたことを知る。 当時王都に逗留していた神凪と共に、我々は暗さいや増すクレインの樹陰に向かった。(桃園穂鳥)(2021/03/19 22:28)
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9 | 石碑6:リゾラスまでの道中は、苦難多きものとなった。 遠征を阻むは天候ばかりでなく、深緑の天蓋が作る暗闇が絶えず爪牙を向けてきた。 そしてその戦ぐ闇を裂くは細腕に振るわれる逆鉾であった。(桃園穂鳥)(2021/03/19 22:27)
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8 | 石碑7:神凪が振るう逆鉾は、まさしく闇を射通す光であった。闇は悉く貫かれ、閃く光と、幾多の軍旗が翻った。 先に待つ敵がたとえかのナグルファルであっても、その矛先は容易く森閑を取り戻すように思われた。(桃園穂鳥)(2021/03/19 22:25)
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7 | 石碑8:森を抜けて辿り着いたヴェスペルでは、火炎と黒煙が渦巻き幾筋もの雷光が躍っていた。 白昼の空を陰らせているのは暗雲ではなく、雷光を迸らせる大翼であった。(桃園穂鳥)(2021/03/19 22:22)
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6 | 星の病であれば癒せたであろう。シガイであれば倒せたであろう。 神凪が授かった恩寵は、猛る野獣には届かない。 剣は折れ、軍旗は焼かれ、命は散った。目覚めた脅威を背に、我らは敗走した(桃園穂鳥)(2021/03/19 22:20)
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5 | 石碑9:イオスの空は雨を降らせて命を育み、棚引く影は雷を注いで命を散らす。 それが人為の及ばぬ摂理なら、死者に祈りをささげよう。 それが獣の暴威なら、檻に繋ぎとめるまで。(桃園穂鳥)(2021/03/19 22:20)
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4 | 神凪に伝わる秘術は、残された唯一の道を示した。 わが軍に課せられた使命は、遺構の奥に大敵を導くこと。 そして我が責は、次代を担う幼き神凪が長じるまで、その名と共に託された逆鉾と使命を繋ぐ仮初の代行を担うこと。 昏き淵に光を齎す未来の王よ。願わくは、御代に彼女の偉勲を蘇らせんことを。(桃園穂鳥)(2021/03/19 22:19)
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3 | 15:ソルハイム文明の霊廟と目される石造の施設。 古代ソルハイム人は火を生の象徴と定めて神聖視し、信仰を厚くすることで高度な文明を築いたとの見解が、近代の学術研究における本質的な主題として扱われる。(桃園穂鳥)(2021/03/15 20:42)
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2 | これを基に、生の対極にある死や眠りの象徴が水であると仮定すれば、死者の魂を祭る宗教施設が炎神信仰に縁の深いラバティオ火山ではなく、ヴェスペル湖に隣接した立地であることも、一つの筋の通った道理といえる。(桃園穂鳥)(2021/03/15 20:41)
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1 | 調査隊の報告によれば、施設内は盗掘者対策と思われる様々な仕掛けが施されているが、水から着想を得た意匠や構造も見られたとあり、ソルハイム人の死生観を解き明かすうえで重要な手掛かりとなることは間違いないだろう。(桃園穂鳥)(2021/03/15 20:39)
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