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ぐつぐつ。
香辛料のたっぷり効いた香りが、
ぼくの食欲をそそる。
おナベの中のたっぷりのカレーが、
たべられる時をいまかいまかと
待っている。
んんんんん。
いい匂い。
しあわせだなあ。
さて。
いただきま・・。

がーん。
ふ、ふ、ふくじんづけが・・。
ない!
なんてことなのっ!?
カレーに、らっきょに、京都の
一級水。
他は全てそろっているのに、
ふくじんづけだけが、ない!
これは由々しき事態よっ。
ふくじんづけのないカレーなんて・・
いくらおいしくってもそんなの、
だめだわっ。
本当のカレーじゃない!


・・というわけで、ぼくは
ふくじんづけを求める冒険に出た。
今の季節に、ふくじんづけを手に
入れるには、あの¨試練の森¨を
抜けるしかない。
もうすっかり体になれた魔導スーツ
に着替えて、ぼくは¨試練の森¨
を目指す。
たくさんのモンスターに妨害される
事はわかっていたし、そのために、
新しく¨召喚¨も憶えてきた。
でも、森の向こうに住むサタンの
事や、そのためにぼくを妨害しよう
とするルルーの事なんて、ちっとも
知らなかったよ。
ほんと。
ああああ、いやになっちゃうなあ。
でも背筋を藻場してがんばろう。
うん。
なんたってふくじんづけのためなん
だもの。

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