2008/4/21 オープニング追加
2008/5/17 100M走、ぷよおとしでのセリフ追加
2008/5/23 ぷよ入れ、水泳でのセリフ追加
2008/11/25 射撃、障害物競走でのセリフ追加

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OP
それはある夜のことでした。
サタン様は、
とある一冊の本を読みふけっていました。
本のタイトルは表紙がすり切れていて、
はっきりと読むことはできませんでしたが
中身はどうやらスポ根モノのようでした。

サタンさま「ふむ・・・・・・」

本を読み終わったサタン様の目は、
いつになく赤く輝き
情熱に燃えていました。

サタンさま「カッコイイではないか!!!
努力、根性、ライバルとの戦い。
そして・・・・・・勝利!!
くぅ〜っ!感動だ!すばらしいっ!
うむ、せひ
みんなにもこの感動を教えてやらねば。
・・・・・・そうだ、大会だ!運動会を開こう!
・・・・・・しかし、わたしが参加しては、
みんなに感動を伝えることが
できないのではないだろうか?
・・・・・・よし。
わたしは『コーチ』として
この大会を手伝うことにしよう。
・・・・・・待てよ。
コーチと選手との間には、
教え導くうちに芽生える愛もあるな・・・・・・」



コーチ「優勝おめでとう、アルル。」


アルル「ありがとうございます、コーチ!
ボクが優勝できたのも、
全部、コーチのおかげですっ!!」


コーチ「そんなことはない。
おまえの努力と根性が、
この勝利を導いたのだ。」


アルル「いいえ!
コーチがいてくれたから、
一生懸命がんばれたんです。
実は、ボク・・・ずっとコーチのコト・・・・・・」




サタンさま「むふふふ・・・・・・
すばらしい、すばらしいぞ!
急いで準備に取りかからなくては・・・・・・。」


こうしてサタン様は、
運動会を開くことにしたのです。
その名も・・・・・・『ぷよりんぴっく』



ウィッチ「・・・・・・アナタの方ですわ!」

アルル「・・・・・・そんなことないよ!」

サタン様が準備に明け暮れているそのころ、
アルルとウィッチは
何やら言い争いの真っ最中でした。

ウィッチ「ですけど、
何もなおところで転ぶコトができるなんて、
そーとー運動オンチだと思いますわよ?」


どうやら、どちらの方が
運動神経が鈍いかでモメているようです。

アルル「キミは普段ホウキに乗って飛んでるから、
そんなころがないだけじゃないか!」


ウィッチ「あら、ワタシは
アナタほどニブくないですわ!」


アルル「そんなコトわかんないよ!」

はげしい言い争い。
どーでもよくなってきた当初の問題。

ウィッチ「そう言えばアナタ最近、
太ってきたんじゃありませんこと?」


アルル「いーや、ボクよりも
普段ホウキに乗ってラクしてる
ウィッチの方がゼッタイ太ってるって!!」


ウィッチ「万年幼児体系のアルルさんに
言われたくありませんわ!!」


アルル「なにぉー、この『センタク板』!!」

ウィッチ「『ズンドウ』の『大根足』!!」

アルル「○△@&□!!!(ビーーーー!)」

ウィッチ「$♯%+*!!!(ビーーーー!)」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・
そして、だんだんとエスカレート・・・・・・
・・・いや、レベルダウンしているその内容。

アルル「ゼィゼィゼィ・・・・・・
い、いいかげんつかれない?」


ウィッチ「ハァハァハァ・・・・・・
そ、そうですわね。」


その時、
どこからか風に乗って一枚のチラシが。

アルル「ん?なんだろ、このチラシ。
・・・・・・サタンが書いたものみたいだけど。」


ウィッチ「『ぷよりんぴっく』・・・・・・?
運動会の知らせのようですわね。
・・・・・・そうですわ!
さっきの決着をこれでつけませんこと?」


アルル「これで勝った方が運動神経が上、
・・・・・・ってこと?」


ウィッチ「そういうことですわ。
まさか、逃げたりしませんわよね?」


アルル「もちろん!
のぞむところだよ、ウィッチ!」




太陽が沈んで昇って、ぷよりんぴっく当日。
サタン様が現れて、
会場に集まったみんなの前で言いました。

サタンさま「みんな、集まったようだな。
日ごろきたえた能力を、
この大会で十分に発揮してくれ。
その手助けのために、
すばらしい人物に協力を依頼した。
これからその人物を紹介しよう。」


ガサガサ・・・・・・

アルル「な〜んだ、サタンじゃないか。」

ウィッチ「ホント。
どんな方が出てくるのかと思いましたわ。」


コーチ「ち、違う!わたしは『コーチ』だ!」

アルル「・・・・・・どこをどー見てもサタンだよ。」

ウィッチ「そーですわね。」

コーチ「違うぞ!
わたしはおまえたちに、
努力、根性を伝えるためにだな・・・・・・」


アルル「はいはい、
分かったよ、コーチ。
時間がもったいないから早く始めようよ。」


ウィッチ「まったくですわ。」

コーチ「う、うむ、分かった。」

こーゆー時だけは
不思議と呼吸の合う二人にせかされて、
コーチは高らかに宣言しました。

コーチ「__これより、
ぷよりんぴっくを開催する!」


アルル「宣誓っ!
ボクたち選手一同は、
スポーツマンシップにのっとり、
日ごろきたえた体力、魔力の限界に挑戦し、
最後まで、正々堂々と
戦い抜くことを誓いますっ!
選手代表 アルル=ナジャ!
・・・・・・みんな、がんばろうねっ!!

コーチ「まず、最初の競技は100M走だ!」

アルル「・・・100M走はいいんだけど、
どーしてウィッチはホウキを持ってるの?」


ウィッチ「もちろん、コレに乗って飛ぶためですわ。」

アルル「ちょっと待ってよ!
それってルール違反じゃないの?」


ウィッチ「あら、そんなこと大会ルールには
ひとっことも書いてありませんでしたわ。」


コーチ「そうだ。
この大会は体力だけでなく、
知力や魔力も必要とされるのだ!
おまえたちには普段きたえているモノを、
すべて出し切って戦ってほしい!」


アルル「・・・・・・なーんかずるいなぁ・・・。
・・・じゃあ、こっちは、
韋駄天草(すばやさがアップする草)
でも使って・・・・・・」


コーチ「―――待て!それはだめだ、アルル!」

アルル「えっ!どーして!?」

コーチ「それはドーピングだ。
薬物の使用はスポーツマンとして
恥ずべき行為なのだ!」


アルル「そんなーーーっ!」

ウィッチ「ほーっほっほっほっ、
ワタシが勝ったも当然ですわね!」

ルルー「あら、アルル。
・・・・・・ねえ、賞品の話、聞いた?」


アルル「賞品?」

ルルー「この大会で一番がんばった選手には、
賞品としてサタン様が願い事をひとつ、
かなえてくださるそうなのよ。」


アルル「へぇー。
で、ルルーの願い事ってなんなの?」


ルルー「そんなの決まってるじゃないの。
サタン様のお妃様にしてもらうのよ。
・・・・・・あ、そう言えば私(わたくし)、
サタン様を探してたんだけど・・・・・・
アルルは知らない?」


アルル「え?
キミさっき向こうで話してなかったっけ?」


ルルー「違うわよ。あれはコーチじゃないの。」

アルル「え?ルルー、わかってないの?」

ルルー「失礼ね!
もちろん、私にもコーチの良さは
わからないでもないわ!
でも、サタン様に比べたら、
服や帽子のセンスとか
まだまだ遠くおよばないわね。」


アルル「いや、そーゆーコトじゃなくて・・・・・・。」

ルルー「それに、私はサタン様ひとすじだもの。
そう言ってるのにコーチったら、
強引に私に迫ってくるのよ。
私の肩をイキナリつかんで
「おまえならアルルのライバルになれる!」
なんて言うの。」


アルル「・・・・・・で、どーしたの?」

ルルー「ちょっとしつこかったから、
破岩掌を2.3発叩き込んで、
女王乱舞で華麗にフィニッシュよ!」


アルル「・・・・・・はぁ。」

ルルー「あら、そろそろ時間だわ。
じゃあね、アルル。
サタン様を見かけたら教えてちょうだい。」


アルル「・・・・・・ケガの治療中だよ、きっと。」


アルル「ねえ、カーくん。
そろそろお弁当食べよっか。」


カーバンクル「ぐー!」

ウィッチ「うーん・・・ですけど・・・やっぱり・・・・・・。」

アルル「・・・あれ、ウィッチ。
お昼なのになにウロウロしてるの?」


ウィッチ「・・・・・・べ、別にナンでもありませんわ。」

アルル「あーっ、ひょっとして
お弁当忘れちゃったの?」


ウィッチ「(ギクッ)
・・・・・・ア、アルルさんには
関係のないことですわ!」


アルル「あはは、しょうがないなぁ。
ほら、ボクのお弁当半分わけてあげるよ。」


ウィッチ「フフン、そんなコト言って、
ワタシを油断させようとしたって
そうはいきませんわよ。」


アルル「ふーん・・・・・・ま、いいか。
カーくん、むこうで食べよ。」


カーバンクル「ぐー!」

ウィッチ「(ぐぎゅるるる〜)
・・・・・・。
・・・し、しかたないですわね。
まあ、おなかが減っておないということも
ないですし。
それにせっかくの誘いを断ってしまのも
かわいそうですし・・・・・・。
アナタがそこまで言うんでしたら、
少しくらいはごいっしょしても
よろしいですわよ、アルルさん・・・・・・。
・・・ア、アルルさん?」


アルル「カーくん、これおいしいね。」

カーバンクル「ぐーっ!」

ウィッチ「・・・こ、今回だけは
負けを認めてさしあげますわ。
ですから・・・」


アルル「ウィッチーっ、早くこないと
おにぎりなくなっちゃうよ〜。」


ウィッチ「い、今行きますわ〜っ!」


アルル「よーし、水着にも着がえたし、
はりきっていくぞー!」


ウィッチ「この勝負、ゼッタイに負けませんわ!」

ドラコ「ちょーっと、待ったぁーっ!!」

アルル「いきなり、どーしたの?」

ドラコ「このアタシをさしおいて勝負だなんて、
ぜーったい許さないわ!
(ジロジロ)」


アルル「な、なに?」

ドラコ「・・・確かにバストじゃちょっと負けてるけど、
ウエストはアタシの方が細いし、
チャームポイントのしっぽだってあるし、
顔はだんぜんアタシの方がかわいいし、
全身のバランスは、健康美のアタシが有利!
この勝負、かぁんぺきに勝ったわねっ!」


アルル「(ムカッ!)」

ウィッチ「ほーっほっほっほっ、
まだまだアマイですわね、ドラコさん!
去年と同じ水着を着ているようでは、
アルルさんに勝つことはできても
このワタシには勝てませんわよっ!!」


ドラコ「がーーーーんっ!!
し、しまったぁーっ!」


アルル「ちょっと待ってよ!!
どーして水泳に
スタイルや顔や水着が関係あるの?」


ウィッチ「・・・・・・水泳?」

ドラコ「・・・・・・美少女コンテストじゃないの?」

アルル「ちーがーうっっ!!」


アルル「・・・さて、次の競技はここでやるんだね。」

ウィッチ「ええ、そのはずですわ。」

アルル「たしか、大きなドラゴンが
たくさんいるんだよね。」


ガオォォォォ・・・

アルル「・・・ほら。」

ウィッチ「あら、アルルさん。
ひょっとして、こわいんですの?」


アルル「いや、そーゆーわけじゃないけど・・・。」

ハーピー「あら〜♪
アルルさんにウィッチさん〜♪」


アルル「やあ、ハーピー。何やってたの?」

ハーピー「セイレーンさんや〜
トリオ・ザ・バンシーさんたちと〜
応援の練習をしていたのですわ〜♪」


アルル「へえ、そうなんだ。ご苦労さま。」

ハーピー「ちょうどいいですわ〜♪
今ここで応援の歌を
歌ってさしあげますわ〜♪」


ウィッチ「(ギクッ)
い、今は結構ですわ。」


ハーピー「そんなに遠慮なさらずに〜♪」

ウィッチ「・・・え、あ、いや、その・・・・・・。」

アルル「・・・あ、そーだ!ねえ、ハーピー。
次の競技、そこの砦であるから
ドラゴンたちに歌ってあげてよ。」


ハーピー「はい〜、わかりましたわ〜♪
それじゃ、また〜♪」


ウィッチ「ふう、アルルさん、
おかげで助かりましたわ・・・。
まったく、あの歌を聞かされるのだけは
カンベンしてほしいですわ。」


アルル「ハーピーの歌声ってものすごいからね。
ドラゴンたちもあの歌を聞けば、
おとなしくなるかもしれないよ。」


・・・・・・ガオォォォォッ!
ギャァオォォォッッ!!

ウィッチ「よ、よけいに狂暴になってる
みたいですけど・・・・・・?」


アルル「ガァーーーーン!」


コーチ「いよいよ次が最後の競技だ。
おまえたち、よくここまでがんばった。」


ウィッチ「・・・今さらあらたまって何ですの?」

コーチ「・・・おまえたちには今までいろいろ
きびしいことも言ってきた。」


アルル「え?
・・・いつ、どこで?」


コーチ「しかし、それもすべて
おまえたちに努力と根性のすばらしさを、
わかってもらうため・・・・・・
・・・そう、おまえたちを愛しているからこそ
あえてそのような態度をとってきたのだ!」


ウィッチ「あら、そろそろスタートの時間ですわね。
ワタシ、先に行ってますわよ。」


アルル「あの、コーチ・・・。」

コーチ「いや、アルル。言わなくてもわかるぞ。
おまえもわたしを愛しているからこそ、
ここまでついてきてくれたのだろう?」


シェゾ「おい、アルル。何やってんだよ。
間に合わないぞ?」


アルル「あ、今行くよ。
じゃあコーチ、また後でね。」


コーチ「・・・・・・ああ、いいとも。
さあ来るがいい、わが胸の中へ!」


シェゾ「うぉわあっ!?
なんなんだいきなり!」

コーチ「・・・ななっ、シェゾ!?
なぜおまえがここにいるのだ?
アルルはどこに消えた?」


シェゾ「アルルなら、もうとっくに
向こうに行っちまったぜ。」

コーチ「そんなばかなぁーーっ!!

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