2008/4/21 オープニング追加
2010/5/30 100M走、ぷよおとしでのセリフ追加
2010/6/20 ぷよ入れ、水泳でのセリフ追加
2010/7/16 射撃、障害物競走でのセリフ追加

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OP
それはある夜のことでした。
サタン様は、
とある一冊の本を読みふけっていました。
本のタイトルは表紙がすり切れていて、
はっきりと読むことはできませんでしたが
中身はどうやらスポ根モノのようでした。

サタンさま「ふむ・・・・・・」

本を読み終わったサタン様の目は、
いつになく赤く輝き
情熱に燃えていました。

サタンさま「カッコイイではないか!!!
努力、根性、ライバルとの戦い。
そして・・・・・・勝利!!
くぅ〜っ!感動だ!すばらしいっ!
うむ、せひ
みんなにもこの感動を教えてやらねば。
・・・・・・そうだ、大会だ!運動会を開こう!
・・・・・・しかし、わたしが参加しては、
みんなに感動を伝えることが
できないのではないだろうか?
・・・・・・よし。
わたしは『コーチ』として
この大会を手伝うことにしよう。
・・・・・・待てよ。
コーチと選手との間には、
教え導くうちに芽生える愛もあるな・・・・・・」



コーチ「優勝おめでとう、アルル。」


アルル「ありがとうございます、コーチ!
ボクが優勝できたのも、
全部、コーチのおかげですっ!!」


コーチ「そんなことはない。
おまえの努力と根性が、
この勝利を導いたのだ。」


アルル「いいえ!
コーチがいてくれたから、
一生懸命がんばれたんです。
実は、ボク・・・ずっとコーチのコト・・・・・・」




サタンさま「むふふふ・・・・・・
すばらしい、すばらしいぞ!
急いで準備に取りかからなくては・・・・・・。」


こうしてサタン様は、
運動会を開くことにしたのです。
その名も・・・・・・『ぷよりんぴっく』



ウィッチ「・・・・・・アナタの方ですわ!」

アルル「・・・・・・そんなことないよ!」

サタン様が準備に明け暮れているそのころ、
アルルとウィッチは
何やら言い争いの真っ最中でした。

ウィッチ「ですけど、
何もなおところで転ぶコトができるなんて、
そーとー運動オンチだと思いますわよ?」


どうやら、どちらの方が
運動神経が鈍いかでモメているようです。

アルル「キミは普段ホウキに乗って飛んでるから、
そんなころがないだけじゃないか!」


ウィッチ「あら、ワタシは
アナタほどニブくないですわ!」


アルル「そんなコトわかんないよ!」

はげしい言い争い。
どーでもよくなってきた当初の問題。

ウィッチ「そう言えばアナタ最近、
太ってきたんじゃありませんこと?」


アルル「いーや、ボクよりも
普段ホウキに乗ってラクしてる
ウィッチの方がゼッタイ太ってるって!!」


ウィッチ「万年幼児体系のアルルさんに
言われたくありませんわ!!」


アルル「なにぉー、この『センタク板』!!」

ウィッチ「『ズンドウ』の『大根足』!!」

アルル「○△@&□!!!(ビーーーー!)」

ウィッチ「$♯%+*!!!(ビーーーー!)」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・
そして、だんだんとエスカレート・・・・・・
・・・いや、レベルダウンしているその内容。

アルル「ゼィゼィゼィ・・・・・・
い、いいかげんつかれない?」


ウィッチ「ハァハァハァ・・・・・・
そ、そうですわね。」


その時、
どこからか風に乗って一枚のチラシが。

アルル「ん?なんだろ、このチラシ。
・・・・・・サタンが書いたものみたいだけど。」


ウィッチ「『ぷよりんぴっく』・・・・・・?
運動会の知らせのようですわね。
・・・・・・そうですわ!
さっきの決着をこれでつけませんこと?」


アルル「これで勝った方が運動神経が上、
・・・・・・ってこと?」


ウィッチ「そういうことですわ。
まさか、逃げたりしませんわよね?」


アルル「もちろん!
のぞむところだよ、ウィッチ!」




太陽が沈んで昇って、ぷよりんぴっく当日。
サタン様が現れて、
会場に集まったみんなの前で言いました。

サタンさま「みんな、集まったようだな。
日ごろきたえた能力を、
この大会で十分に発揮してくれ。
その手助けのために、
すばらしい人物に協力を依頼した。
これからその人物を紹介しよう。」


ガサガサ・・・・・・

アルル「な〜んだ、サタンじゃないか。」

ウィッチ「ホント。
どんな方が出てくるのかと思いましたわ。」


コーチ「ち、違う!わたしは『コーチ』だ!」

アルル「・・・・・・どこをどー見てもサタンだよ。」

ウィッチ「そーですわね。」

コーチ「違うぞ!
わたしはおまえたちに、
努力、根性を伝えるためにだな・・・・・・」


アルル「はいはい、
分かったよ、コーチ。
時間がもったいないから早く始めようよ。」


ウィッチ「まったくですわ。」

コーチ「う、うむ、分かった。」

こーゆー時だけは
不思議と呼吸の合う二人にせかされて、
コーチは高らかに宣言しました。

コーチ「__これより、
ぷよりんぴっくを開催する!」


ウィッチ「宣誓っ!
ワタシたち選手一同は、
スポーツマンシップにのっとり、
日ごろきたえた体力、魔力の限界に挑戦し、
最後まで、正々堂々と
戦い抜くことを誓いますわっ!
選手代表 魔導師ウィッチ!
・・・・・・さあ、やりますわよっ!!」

コーチ「まず、最初の競技は100M走だ!」

アルル「あはは、そんなの楽勝だよ!」

ウィッチ「あら、そううまくいくかしら」

アルル「やけに自信満々だけど・・・。
まさか、秘密兵器でもあるとか?」


ウィッチ「ほーっほっほっほっ、そのまさかですわ
これを見なさい!


アルル「・・・・・・ホウキ?
・・・それに乗って飛ぶっていうの?」


ウィッチ「ええ、そのとおりですわ。
でも、ただのホウキじゃありませんのよ。」


コーチ「む?そのホウキはまさか・・・。」

ウィッチ「そう、これこそウィッチ専用ホウキ、
『短距離飛行型ホウキ』ですわ!!」


アルル「(ガクッ)」

ウィッチ「それだけではありませんわよ。
これは『長距離型』
こっちのは『アクロバット型』、
そしてこれはオプションを付けかえれば
さまざまに使用できる『万能型』ですわ!
ほかにもまだまだありましてよ!」


アルル「ウィッチって・・・・・・
ホウキコレクターだったんだ・・・。」


ウィッチ「ほーっほっほっほっ
これでも楽勝かしら、アルルさん?」

ウィッチ「・・・あら、シェゾじゃないの。
アナタも大会に参加してたんですの?」


シェゾ「ん、ああ。
この大会に優勝して、
アルルのすべてを手に入れようと思ってな。」

ウィッチ「まあ、アルルさんを手に入れる、
なんて・・・。」


シェゾ「待て、人の話しは最後まで聞け!
実はだな、この大会で一番がんばった
ヤツには、賞品としてサタンが
願いをひとつかなえてくれるらしい。
それでだ、オレはアルルの魔力を・・・・・・。」

ウィッチ「・・・・・・シェゾって、
やっぱりヘンタイでしたのね。」


シェゾ「だあぁぁぁっ!
オレの話なんか聞いちゃいねえ!」

ウィッチ「しかも、マントで全身かくしたりして、
ますますヘンタイっぽいですわよ。」


シェゾ「うるさい!わかったよ、
マントを取ればいいんだろ、取れば!」

ウィッチ「・・・・・・。」

シェゾ「な、なんだよ。
笑うんなら、笑えよ。」

ウィッチ「・・・・・・ステキ。」

シェゾ「あ?」

ウィッチ「闇の魔導師っていう肩書きのわりに
しっかりとしたいい体格。
それに健康的に焼けた肌・・・・・・・。」


シェゾ「こ、これはだな・・・・・・。」

ウィッチ「はぁ・・・・・・」

シェゾ「お、おい、ウィッチ・・・・・・」

ウィッチ「・・・・・・ステキですわぁ〜!」

シェゾ「ウ、ウィッチがこわれたぁ〜っ!!」

ウィッチ「待ってぇ〜っ!!

アルル「あ、ウィッチ。
いっしょにお弁当食べない?」


ウィッチ「ええ、いいですわよ。」

アルル「じゃあ、いっただっきまーす!」

ドサッ。

ウィッチ「ア、アルルさん・・・・・・
そのお弁当はいったいなんですの!?」


アルル「・・・なにって、お弁当はお弁当だよ。」

ウィッチ「ワタシが言っているのは、
お弁当の中身のことですわ!」


アルル「中身?えーと・・・。
おにぎり、サンドウィッチ、ゆでタマゴ、
ウインナーにタマゴやきにハンバーグ、
ポテトコロッケとクリームコロッケ、
サーモンフライにエビフライ、
トマトサラダ&マカロニサラダ、
・・・(中略)・・・あとはデザートに
プリンとイチゴにバナナ。
・・・それだけかな?」


ウィッチ「・・・・・・そ、それだけって・・・アナタ、
それを全部ひとりで食べるつもりですの?」


アルル「うん。運動するとお腹がすくもんね。
・・・あ、ひょっとしてウィッチ。
少し分けて欲しいの?」


ウィッチ「いや、そーゆーわけじゃなくて・・・。」

アルル「いいよ、遠慮しなくっても。
ほら、これなんかおいしいよ。」


ウィッチ「・・・・・・はぁ。」

アルル「ん?どーしたの、ウィッチ。
食欲ないの?」


ウィッチ「(・・・あれだけ食べて、
どーして太りもしなければ
成長もしないのかしら?)」

アルル「次は水泳かぁ。寒いし、なんかやだなぁ。」

ウィッチ「あら、そんなコト言って、
ホントは水着姿を見せるのが
恥ずかしいんでしょう」


アルル「(カチンッ!)
ウィッチの方こそ、
水着になって大丈夫なの?
いっつもブカブカな服を着てるのは、
キミのペッタンコな胸をかくすためだと
思ってたんだけど?」


ウィッチ「(カチンッ!)
・・・・・・ほーっほっほっほっ、
ワタシはアナタとちがって
育ち盛りですもの。
まだまだこれからですわ!」


アルル「ボクだって、
これからナイスバディに成長するんだから!」


ウィッチ「ほーっほっほっほっ、
笑いが止まりませんわ!!
アルルさんに、
そんな大きな夢があったなんて
知りませんでしたわ。」


アルル「夢じゃないよ!」

ウィッチ「ワタシならともかく、
アナタは一生ムリですわ!」


アルル「そんなことないもん!」

ウィッチ「ずぇっったいに、ムリですわ!」

ルルー「・・・・・・ちょっと、あんたたち、
何つまんないことで言い争ってるのよ。
どんなにあんたたちが成長しても、
この私(わたくし)に
かなうわけないじゃない
お・わ・か・り?」


アルル「・・・・・・くすん。」
ウィッチ「・・・・・・くすん。」
コーチ「次の競技はここ、龍の砦でおこなう!」

ウィッチ「こんなところで、
何をやろうっていうんですの?」


コーチ「今度は魔力の限界に挑戦してもらう。」

アルル「・・・ひょっとして、ドラゴンと戦うとか?」

コーチ「まあ、そんなところだ。」

アルル「そんなのむちゃくちゃだよ!」

ウィッチ「あら、おじけついたんですの、
アルルさん?」


アルル「いや、そんなんじゃないけど・・・。」

ウィッチ「ワタシにはこの愛用の
『追撃型ホウキ』がありますもの。
ぜーったいに負けませんわ!」


アルル「・・・・・・ちょっと待って、ウィッチ。
ひとつだけ聞いていい?」


ウィッチ「なんですの?」

アルル「ウィッチがたくさんホウキを
持ってるのはわかったんだけど・・・・・・
ウィッチって
ふつうにホウキを使ったことある?」


ウィッチ「あら、ホウキの使い道って、
魔法のアイテム以外にありますの?」


アルル「・・・・・・その言葉、キキーモラが聞いたら、
めちゃくちゃ怒ると思うよ。」

コーチ「おまえたち、よくここまでがんばった。
いよいよ次が最後の競技だ。」


アルル「よーし、最後までがんばるぞ!」

コーチ「・・・で、その前にだ。
おまえたちに言っておきたいことがある。」


ウィッチ「・・・・・・一体、なんですの?」

コーチ「今までわたしは、
コーチとしておまえたちをかげで支え、
努力と根性のすばらしさを教えてきた。」


アルル「そーだっけ?」

コーチ「・・・しかしコーチというのはあくまで仮の姿。
驚かないでほしい。
実はわたしは・・・・・・」


ウィッチ「サタン様なんですわよね?」

コーチ「そう、サタ・・・・・・な、なぜだ!?
なぜわたしの正体を知っている!?」


アルル「だからぁ、最初から言ってるじゃないか!」

ウィッチ「バレバレですわ。」

コーチ「そ、そんなぁぁぁっ!!
「ステキな美形コーチに見守られて
夢みる乙女はドキドキ胸キュン!
夢のとびっきり
モテモテ愛の万華鏡大作戦」
があぁぁぁーーーーっ!!」


アルル「な、なんてしょーもないことを・・・。」

ウィッチ「・・・努力と根性が聞いてあきれますわね。」

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