3 次→仇敵との再会(桃園穂鳥)(2022/07/29 00:59) 2 13:コクーンの人間は、聖府のファルシに飼われている――そう気づいた時、ライトニングは自分の心の奥底を理解した。自分も生まれてからずっとファルシに守られて暮らしていた。
保護された環境に、自覚がないまま依存していたが、下界のルシになったせいで、そんな環境から切り離された。
だから親に捨てられた子のように戸惑って自分を見失った。世界を敵に回した不安、セラを奪われた悲しみ、理不尽な運命への怒り。(桃園穂鳥)(2022/07/28 21:29)1 それらは絡み合って底知れぬ絶望となった。希望のない未来を考えてしまうのが辛いから、聖府という敵を設定し、只管闘争に没頭する事で目を背けようとした――現実逃避だ。
それはホープも同じだった。無我夢中で復讐を目指していれば、辛い現実について考えずに済んだのだ。
ライトニングからノラ作戦の中止を勧められても納得はできない。復讐をやめたら、何を支えに生きろというのか?二人のルシに、希望は見えない。(桃園穂鳥)(2022/07/28 21:29)